グランツアスレチックスクラブ

応援される人

2024年2月4日

 大会当日の朝、ホテルの食堂で朝食をとってテーブルに座っていると、少し後から座った井手友郎君から、「先生、どうぞ。」と差し出された。見ると、おしぼりとお茶である。

 朝食後部屋に帰るときも、エレベーターが着くとさっと中に入り「開」のボタンを押してみんなが入ってくるのを待っている。降りるときも同様にボタンを押し、みんなが出てから最後に出る。

 共に過ごした2日間で、競技の結果以上に印象に残った行動だった。

 「応援される人になれ」とはいつも言っているが、このような具体的なことは教えていない。当たり前のようにこのような行動をとる姿に、「これこそがGlanz ACが目指す選手像だ。」と感じた。

 大きな大会で結果を出すと応援者が一気に増える。そして、憧れ、リスペクト、目標とする選手…など、何かにつけて注目されることが多くなる。しかし、ちょっとした言動で「いい気になっている。」などと言われ、一人、二人と応援者が減っていくこともある。それは強い選手の宿命なのか…。

だからこそ、競技力に見合った人間力を身に付けてほしいと我々スタッフは願っている。

 Glanzのエースと言われる存在の彼が、このようなさりげない行動ができる人に育っていることを、私たちは誇りに思う。